少し前までは暑かったのに、すっかり冬になり寒くなってきましたね。
寒い時期に食べたいものの一つの代表格といえば「牡蠣」。この時期は「真牡蠣」と呼ばれる種類で、日本全国様々な産地で美味しい牡蠣が登場します。
海のミルクと呼ばれる牡蠣は栄養素も高く、お鍋やフライなど、その調理方法もさまざまですね。
今日はそんな牡蠣に合うワインについてのお話しです。
牡蠣に合うワインといえば...「シャブリ」でしょ!
牡蠣とワインの話をすると必ず出てくるのがこの「Chabis シャブリ」という名前のワインではないでしょうか。
そもそもこのワインは一体何者なのでしょう?
シャブリはフランスのブルゴーニュ地方の中で最も北に位置する、ヨンヌ県オーセールの近郊に広がる産地です。主にシャルドネのブドウから作られる辛口の白ワインが有名です。
この産地の最大の特徴は「キンメリジャン」と呼ばれる海洋由来の石灰質土壌です。
シャブリ以外でシャンパーニュ等にも見られるこの土質は、約1億5500万年前の石灰と粘土が混ざった泥灰土で、小さな牡蠣の化石が含まれています。この牡蠣の化石の写真のイメージから、牡蠣によく合う、なんて話も生まれてくるほど。
また。1938年には、「キンメリジャン土壌から生まれた白ワインのみをシャブリとする」とシャブリの原産地呼称が制定されたことで、さらにこの土壌の特徴にスポットがあたりました。
冷涼な気候が、綺麗な酸と塩味さえ連想させる独特のミネラル感をワインにもたらすのです。
シャブリの特徴
・ブドウ品種=主にシャルドネを使用
・味わい=辛口で、フレッシュな酸味が特徴。ミネラル感が豊かで、クリスプな口当たり。
・香り=柑橘系のフルーツ(レモン、ライム)や、青リンゴの香り。時には、石やミネラルの香りも感じられる。
・土壌=特徴的なキンメリジャン土壌(石灰岩)が、ワインに独特の風味を与える。
・気候=冷涼な気候で、ぶどうの成熟が遅く、酸味が保たれる。
・ペアリング=海産物や鶏肉料理との相性が抜群。特に生ガキや白身魚とよく合います。
シャブリという産地の冷涼な気候が、綺麗な酸と塩味さえ連想させる独特のミネラル感をワインにもたらしています。
そして、その独特の風味と食事との相性の良さから、多くのワイン愛好家にいまなお支持され続けているワインなのです。
シャブリのアペラシオンの種類
ひとくちにシャブリと言っても、その中にさまざまなアペラシオン(=フランスにおける法律に基づいた原産地の呼称のこと)が存在します。
シャブリのアペラシオンは、「グラン・クリュ」、「プルミエ・クリュ」、「シャブリ」、「プティ・シャブリ」の4つに分かれています。これらは畑による特性の違いを反映しています。その生産量は、シャブリワインの66%を占めるシャブリアペラシオンが最も多く、次にプルミエ・クリュ、一番高品質なグラン・クリュの順で生産されています。
それじゃあシャブリグランクリュじゃないと美味しくないの? というと一概にそうとも言えません。
ワインクラブでは、その生産量ナンバーワンのAOPシャブリの中から、特に上質な1本を厳選してお届けしています!
青い洋ナシ、リンゴの皮、完熟果実の香り。非常にしなやかかつ濃密で、繊細に溶けるような果実味が特徴的。フィニッシュでは、石灰岩由来の塩味が現れます。濃密な構造で、口の上に寄り添うしなやかな味わいです。
シャブリの爽やかさもありつつも、濃厚さも兼ね備えているため、味噌風味の鍋に入った冬の牡蠣の凝縮された味わいにもぴったりです!
この冬のご家庭グルメのメニューに、ぜひシャブリ&牡蠣のペアリングも加えてみてください。
でも生牡蠣とシャブリは相性いいんですよね。なんでだろう...?
それにはレモンという存在が欠かせないんです!そのトピックはまた別の機会に